EHLO 【Extended Hello】
概要
EHLO(Extended Hello)とは、SMTPコマンドの一つで、接続確立時に相手方がSMTP拡張機能(ESMTP)に対応しているか、また、どの機能に対応しているかを尋ねるもの。応答として対応機能のリストを返す。SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)はメールクライアントからメール送信サーバへのメッセージの送信依頼や、サーバ間でのメッセージの配送に用いられる通信規約(プロトコル)の標準規格で、コマンドによって相手方への要求を伝達する。
初期のSMTP規格では接続の確立時に「HELO」コマンドを発行するが、拡張機能を利用したい場合は最初に「EHLO」コマンドを発行する。拡張機能に非対応の古いサーバであれば、不明なコマンドとしてエラーが返されるため、従来のSMTP規格で通信する。
拡張機能に対応しているSMTPサーバは相手方からEHLOを受信すると、自身が対応している拡張機能のリストを返答する。各機能は短い英字のキーワードで表され、受信側はこの中から使いたい機能を選んでその後のやり取りに反映させる。
主な拡張機能としては、8ビット文字コード(EHLOキーワード:8BITMIME、以下同)、バイナリ伝送(BINARYMIME)、SMTP認証(AUTH)、TLS接続への移行(STARTTLS)、メッセージサイズの上限指定(SIZE)、配信状況通知(DSN)、大きなメッセージの分割送信(CHUNKING)、TURNコマンドの拡張(ATRNおよびETRN)、複数コマンドのパイプライン処理(PIPELINING)、配送時間の制限(DELIVERBY)などがある。
(2023.10.22更新)