エッジAI 【edge AI】

概要

エッジAI(edge AI)とは、利用者端末などネットワークの末端(エッジ)側に実装されたAIシステムのこと。クラウドサービス上に存在するクラウドAIと対比される。

利用者の操作するパソコンスマートフォン、自動運転車、IoTデバイスなど、末端側の機器(エッジデバイス)にAIシステムを搭載して処理をう形態である。機器に導入するソフトウェアに、事前に機械学習った学習済みモデルを搭載して分類や推論、パターン認識などのデータ処理をう。

一方、クラウドサービス上に実装され、末端の機器からはインターネットや広域的な閉域網を通じてアクセスするAIシステムを「クラウドAI」という。端末データクラウドに送ってAIによる処理を要求し、結果のみを受け取る形態である。

エッジAIはクラウドAIに比べ通信回線に繋がらない環境や接続状態が不安定な状況でも利用でき、通信に伴う遅延通信コストなども削減することができる。インターネットや外部サービスデータを送らなくて良いため、機密やプライバシーの保護、セキュリティの確保もしやすい。

一方、末端の機器は処理能力や記憶容量に限りがあるため、巨大な学習済みモデルを導入したり複雑な処理をうことは難しく、機能や用途に制約がある。リアルタイム性が重視される用途や定型的なパターン認識などに向いており、自動運転車の障害物検知、工場の不良品検査などに導入事例が見られる。

(2024.7.31更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる