シェアードナッシング 【shared nothing】

概要

シェアードナッシング(shared nothing)とは、複数のコンピュータで処理を分散して実行する分散システムの構成法の一つで、システムを構成するコンピュータ間で何も共有しない方式のこと。

複数の処理系統(ノードという)を同時に稼働させて負荷を分散するアクティブ/アクティブ構成システムの分類の一つで、すべてのノードは処理に必要な資源をすべて自ら備え独立しており、各ノードから共通して利用される機器などが存在しない。

ノードを増やした際に共有資源がボトルネックとなって性能向上が妨げられることがないため、システム全体の規模や性能を柔軟に向上させることができる。データノード間で分散して保有する場合と、すべてのノードに同じデータを複製して更新時に他のノード同期する場合がある。

データ分散させる場合は、ノード障害が起きると他のノードが肩代わりすることができないという問題がある。また、各ノードへのデータの振り分けなどの処理を単一の機器でう必要がある場合には、この部分がボトルネックとなって性能の向上が制約されることもある。

一方、ノード分散しているが、そのすべてが単一のデータ管理システムを共有しているような構成法は「シェアードエブリシング」(shared everything)という。シェアードナッシングとは逆にノード障害には強いがデータ部分が弱点やボトルネックとなりやすい。

(2023.4.17更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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