ブレードPC 【blade PC】
概要
ブレードPC(blade PC)とは、パソコン本体を構成する部品(CPU・メインメモリ・ストレージなど)を「ブレード」と呼ばれる基板に取りつけ、複数のブレードを専用の筐体に集積して運用するシステムのこと。ブレードサーバをPCの管理に応用した仕組みで、利用者の手元には液晶ディスプレイやキーボード、マウスなどからなる処理機能のない専用の入出力端末が置かれ、ネットワークを通じてブレードPCにアクセスして使用する。
大企業や大学など同一の機種を大量に揃えて大人数で使用する環境で、単体のパソコン製品を利用者ごとに配置する代わりに導入される。一か所で集中的に運用することで管理コストの削減やセキュリティの強化などが期待できる。
利用形態はリモートデスクトップやデスクトップ仮想化に近いが、サーバ上で仮想化されたPC環境を複数(多数)用意するのではなく、物理的なパソコンの配布と同じように原則として一人が一台を占有して使用する。利用が集中しても処理性能の低下が起きにくい。
パソコン本体を居室などに配備する場合に比べ、従業員の異動や組織変更などへの迅速な追随、盗難やデータ漏洩の防止、障害対応やメンテナンスのコスト低減が見込める。故障時にも自動的に接続先を切り替えて利用を継続したり、同機種の予備を保管しておいて入れ替えることで迅速に復旧するなどの対応が可能で、可用性を向上させやすい。
(2022.7.28更新)