XSCF 【eXtended System Control Facility】
概要
XSCF(eXtended System Control Facility)とは、米オラクル(Oracle)社のSPARCマイクロプロセッサ搭載サーバなどで利用できる遠隔管理機能。サーバ本体とは独立した専用ハードウェアにより遠隔からシステムを監視・操作することができる。オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトを実行するCPUとは別に専用のサービスプロセッサと呼ばれるチップを内蔵し、CPUやメモリ、ストレージ、I/O装置などの状態を監視・制御することができる。本体が外部と通信するためのポートとは別に専用のシリアルポートやLANポートを持っており、これを経由して外部から状態を監視したり、操作を受け付けて実行することができる。文字ベースのコマンドで操作するコンソールの他に、Webブラウザでユーティリティソフトを操作することもできる。接続にはユーザー認証が必要なほか、LAN接続を利用する場合はSSL/TLSやSSHでセキュリティを確保する。
本体コンピュータの機能とは独立に動作しているため、CPUなどの装置が呼称して停止したり、オペレーティングシステム(OS)が機能不全に陥っても外部から状況を把握し、操作を行うことができる。電源の投入や再起動といった操作も本体の状態に関わらず遠隔から実施できる。
旧サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)社のSPARC系UNIXサーバ・ワークステーションに搭載されていた機能で、同社を買収したOracle社や、ライセンスを受けてSPARCサーバを製造・販売していた富士通のシステムなどが対応している。XSCF自体はSPARC系システム独自の機能だが、他社のサーバ製品にもXCCやiDRACなど同じような仕組みの遠隔管理機能が内蔵されている。
(2023.3.5更新)