フェールオーバークラスタリング 【WSFC】 Windows Server Failover Clustering / MSFC / Microsoft Failover Cluster / MSCS / Microsoft Cluster Service

概要

フェールオーバークラスタリング(WSFC)とは、米マイクロソフト(Microsoft)社のサーバ向けOSWindows Serverの機能の一つで、複数のサーバを束ねるクラスタリングを実現するもの。複数のコンピュータを一台のコンピュータのように統合的に運用し、どれか一台が欠けても稼働し続けることができるようにする。

解説 Windows Serverが稼働しているサーバを複数台束ねて一台のサーバとして運用することができ、耐障害性の向上を図ることができる。稼働中のサーバに障害が発生して処理の続行が不可能になると、自動的にこれを検知して残りのサーバが処理を引き継ぐ。

稼動系が一台で残りが待機系となるアクティブ/パッシブ構成(またはシェアードナッシング構成)の場合、稼働系が停止すると自動的に待機系が稼働状態になり処理を引き継ぐ。稼働系待機系は資源を共有せず、高い耐障害性を得ることができる。

一方、全機が同時に稼働するアクティブ/アクティブ構成(またはシェアードエブリシング構成)を選択することもでき、外部からの処理要求を均等に分散させるため、処理能力の向上や負荷分散の効果が得られる。ストレージは共有となるため、ここに障害が発生すると全体が停止する危険がある。

Windows Server 2003 R2までは「Microsoft Cluster Service」(MSCS)の名称で提供されてきたが、Windows Server 2008からは「Windows Server Failover Clustering」(WSFC)あるいは「Microsoft Failover Cluster」(MSFC)と呼ばれ、日本語の資料では単に「フェールオーバークラスタリング」等と記載されることが多い。

(2025.8.21更新)

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