クラウドホスティングサービス 【cloud hosting service】
概要
クラウドホスティングサービス(cloud hosting service)とは、利用規模に応じて柔軟に処理能力を増減できるようなコンピュータ環境を、ネットワークを通じて遠隔から利用できるようにするサービス。クラウド方式のホスティングサービス。従来のホスティングサービス(レンタルサーバ)は、あらかじめ構成や性能が決まっているサーバを利用者が必要な台数だけ固定的に貸し出すものが一般的だったが、クラウドホスティングサービスでは仮想化技術などを用いて事業者のデータセンターにあるサーバ資源を動的に提供する。
サービスの稼働中に外部からのアクセスの増減や処理負荷の増減に応じてサーバの処理能力を柔軟に増減できる。アクセスが突発的に増えた場合などに、契約条件の変更や新しいサーバのセットアップなど時間のかかる手続きや操作を行わなくても即座に処理能力を拡大して対応できる。
また、繁忙期と閑散期の差が大きい場合、従来はピーク時に合わせて利用契約などを結んでいたものを、閑散期には最低限の処理能力のみを調達し、ピーク時に一時的に規模を拡大して対処するといった使い方ができる。
仮想化されたサーバは容易に展開することができ、稼働状態のまま物理サーバをまたいで移転することもできるため、機材や施設にトラブルが生じて使用不能になった場合も別の機材や施設で稼働を継続することができる。物理サーバのみで運用するよりも信頼性を高めることができる。
一方、従来型のホスティングサービスではサーバの能力や台数に応じて固定的な料金が課金されるのに対し、クラウド型は稼働時間や処理データ量などの利用実績に基づく従量課金となっているサービスが多い。アクセスが増大すると青天井に課金額が増えてしまったり、基本無料のネットサービスなどで収支が合わなくなったりといった事態が起きやすいため注意が必要である。
(2023.2.15更新)