シンプレックスシステム【simplex system】
概要

部品レベルでは単一の部品のみを組み合わせて機器を構成し、システムレベルではサーバ、ネットワーク機器、ストレージ、電源装置などを一組だけ用意してシステムを構築する。各要素に待機系や予備を設けないため、障害発生時には故障箇所の修理・交換が完了するまでサービスが停止する。
構成が単純である分、導入・運用のコストを抑えやすく、設計や保守の負担も比較的小さい。可用性に関する厳しい要件がなければ、大多数の機器やシステムはこの方式で構築される。障害発生時の影響が限定的な業務システム、小規模なネットワーク、個人・家庭で利用するコンピュータなどで一般的に採用されている。
これに対し、同じ機能を持つ系統を複数備えたシステムを「冗長構成」と総称する。代表的な方式として、同じ機能の機器やシステムを二系統を用意し通常は一方のみを稼働させ、もう一方を待機させる「デュプレックスシステム」(duplex system)と、二系統を常時並列稼働させ相互に結果を照合する「デュアルシステム」(dual system)がある。
前者は障害時に待機系へ切り替えることで継続稼働を実現し、後者はより高い信頼性を確保できる。金融機関の基幹システムや社会インフラの運用を担うシステムなど、高い可用性が求められる環境ではこうした冗長構成が採用される。シンプレックスシステムは、これら冗長化を行わない最小限の構成を指す用語として用いられる。
(2026.6.10更新)
関連用語
他の辞典等による「シンプレックスシステム」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「シンプレックスシステム」の出題履歴
▼ 基本情報技術者試験
【平23秋】 コールドスタンバイシステム,シンプレックスシステム,デュアルシステムを,システムの稼働率の高い順に並べたものはどれか。ここで,各システムを構成するコンピュータは同一であるものとする。