RAS 【Reliability, Availability and Serviceability】
概要
RAS(Reliability, Availability and Serviceability)とは、コンピュータシステムが期待された機能・性能を安定して発揮できるか否かを検証するための評価項目として知られる3つの要素の頭文字を繋ぎ合わせた用語。「R」は “Reliability” (リライアビリティ)の略で「信頼性」と訳される。故障や障害などによるシステムの停止や機能不全の発生しにくさを表す。稼働時間当たりの障害発生回数(MTBF:Mean Time Between Failures)などの指標で表すことが多い。
「A」は “Availability” (アベイラビリティ)の略で「可用性」と訳される。稼働率の高さ、障害や保守による停止時間の短さを表す。稼働が期待される時間に対する実際の稼働時間の割合(稼働率)などの指標で表す場合が多い。
「S」は “Serviceability” (サービサビリティ)の略で「保守性」と訳される。障害復旧やメンテナンスのしやすさを表す。障害発生から復旧までの平均時間(MTTR:Mean Time To Repair)などの指標で表すことが多い。
1970年代に米IBM社がメインフレーム製品の特性を表す用語として提唱したものが広まったとされる。日本では、これに「I」(Integrity:保全性、完全性)と「S」(Security:機密性)の2つを加えた「RASIS」という用語がよく用いられる。
(2020.2.4更新)