名義尺度 【nominal scale】 類別尺度

概要

名義尺度(nominal scale)とは、統計などで用いられる数値データ尺度のうち、対象や状態を区別するためだけに(便宜上の)数字を割り当てたもの。順序や間隔、割合を議論することはできない。

統計的な変数やそのを、情報の性質に基づいて分類したものを「尺度水準」という。1946年に米心理学者スタンレー・スティーブンズ(Stanley S. Stevens)が提唱した、「名義尺度」「順序尺度」「間隔尺度」「比例尺度」の4段階に分類する考え方が広く普及している。

名義尺度は最も低い水準の尺度で、数字は対象や状態を識別する名前の役割しか果たさず、量的な意味合いを一切もたない。が同じか異なるかを見分けるためだけに使用することができ、順序、間隔、大きさ、比率などを表すことはできず、の計算にも意味がない。統計量としては各値の度数や出現頻度、最頻値などを求めることはできる。

例としては、電話番号や郵便番号、学籍番号、背番号、国際電話の国番号、総務省の都道府県コードなどがある。例えば、都道府県コードで「10」が群馬県、「20」が長野県だが、群馬県が何かで10位であるとか、長野県の何かが群馬県の2倍であるといった意味はない。

(2024.5.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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