読み方 : そうじょうへいきん
相乗平均【幾何平均】geometric mean
概要
相乗平均とは、複数の値から求める平均値の一種で、すべての値を掛け合わせた積の冪根(n乗根)を取ったもの。比率や倍率、成長率といった乗算的な変化の平均的な傾向を求める際に用いられる。

複数の数の集合があるとき、それらを均して集合を代表する一つの値にまとめたものを「平均」あるいは「平均値」という。いくつかの計算方法があり、それぞれ異なる値となる。相乗平均は平均の算出法の一つで、値がn個ある場合、それらをすべて乗算した積のn乗根を求める。
例えば {8, 27, 125} という3つの値の相乗平均は ³√(8×27×125)=30 である。この算出法はゼロや負の値が含まれるデータには原則として適用できない。値の一つがゼロであれば積がゼロになり、負の値が含まれると冪根の計算が実数の範囲で成立しない場合があるためである。
他の平均の算出方法としては、すべての値を足し合わせて個数で割る「相加平均」(算術平均/arithmetic mean)、値の逆数の相加平均を求め、さらにその逆数を取る「調和平均」(harmonic mean)などがある。正の数からなるデータ群においては「相加平均 ≧ 相乗平均 ≧ 調和平均」という大小関係が常に成り立つことが数学的に証明されており、すべての値が同一の場合のみ三者は等しくなる。
相乗平均は、企業の年平均成長率(CAGR)や投資の平均利回り、人口の平均増減率など、複数期間に渡る変化率を一つの倍率で表すことができる。相加平均では乗算の連鎖に由来する誤差が生じるため、こうした用途には相乗平均が適切である。また、対数を取ると積が和に変換されて相加平均と一致するという性質があり、統計解析において対数スケールで扱うデータの分析にも応用される。
(2026.6.25更新)