中央値 【median】 メジアン / メディアン

概要

中央値(median)とは、の集団があるとき、順位がちょうど真ん中であるのこと。集団の性質を表す代表値の一つとしてよく用いられる。

大きい順あるいは小さい順に並べた時、ちょうど真ん中にあるが中央値である。が偶数個の場合は中央のが2つになるため、両者の平均値算術平均)を中央値とする。例えば、「0, 5 ,1, 9, 7」というの集合がある場合、大きい順でも小さい順でもちょうど3番目が「5」となり、これが中央値となる。

代表値としてはを均した「平均値」(算術平均/相加平均)を用いることが多いが、平均値は極端なが含まれる場合にその影響を受けやすいという難点がある。例えば、10軒の家があって9軒は車を1台所有しており、残り1軒が11台所有している場合、1軒あたりの平均所有台数は「2台」となるが、実際に2台以上所有しているのは1軒だけである。

このような場合、中央値は5位と6位の中間、すなわち「1台」となり、大半の家が1台のみである実態をよく表している。ただし、時系列の比較などをう場合、中央値は中央付近のの動向しか反映しないため、全体の変化の傾向などを表すのには不向きである。

集団の代表値としては平均値、中央値の他にも、同じが出現する回数(あるいは区間ごとの頻度)を数え、最も出現頻度が大きいものを取る「最頻値」(modeモード)を用いることがある。先の車の所有台数の例では最頻値も「1台」である。

(2022.4.28更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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