無相関 【uncorrelatedness】 相関なし
概要
無相関(uncorrelatedness)とは、2つの事象の間に、片方が変化するともう片方も変化するという関係性(相関)が見られないこと。統計解析では2つのデータ系列の間に直線的な関係がないことを意味する。2つの事象に関わりがあり、片方が変化するともう片方も変化するような関係を「相関」という。片方が増えるともう片方が増える関係を「正の相関」、片方が増えるともう片方は減る関係を「負の相関」という。
2つのデータ系列があるとき、その分布どの程度相関しているかは相関係数という値を算出することにより調べることができる。2つの系列の共分散と標準偏差から求めることができ、-1から1の間の実数で表される。
相関係数が1ならば完全な正の相関、-1ならば完全な負の相関があり、きれいな正比例の関係にある。 という1次関数の形で関係を記述することができる。相関係数が0の場合は両者の分布に関係性が一切見られないことを示している。この状態を「無相関」あるいは「相関なし」という。
一方、確率変数についても相関の概念があり、確率変数 について という関係が成り立つとき、両者は無相関であるという。これは両者の間に直線的な関係がないことを表しており、事象が独立であることとは異なる。独立であれば相関もないが、相関がないからといって独立とは限らない。
(2024.5.19更新)