読み方 : クラスターぶんせき

クラスター分析【cluster analysis】データクラスタリング

別名  :data clustering/クラスタ解析

概要

クラスター分析とはデータ解析手法の一つで、多数のデータを似た特徴を持つグループ(クラスター)に自動的に分類する手法。あらかじめ分類基準を与えない「教師なし学習」の一種であり、データ同士の距離や類似度に基づいて自然なまとまりを見つけ出す。
クラスター分析のイメージ画像

分類の基準となるのは、対象間に定義された「距離」である。数値データであれば、多次元空間上の直線的な近さを測る「ユークリッド距離」がよく用いられる。他にも「マンハッタン距離」(市街地距離)「マハラノビス距離」「コサイン類似度」など、データの種類や目的に応じた尺度が使い分けられる。

手法は大きく階層的手法と非階層的手法に分かれる。階層的手法は、距離の近いデータ同士を順次結合して樹形図(デンドログラム)を生成する方法で、「最短距離法」「最長距離法」「ウォード法」「群平均法」などがある。データ数が少ない場合に適しており、分類の過程を視覚的に確認しやすい。一方、非階層的手法はあらかじめクラスター数を指定して分類を行う方法で、「k平均法」(k-means法)が代表的である。計算効率がよく、大規模データにも適用しやすいため、マーケティングにおける顧客セグメンテーションなどで広く利用されている。

クラスター分析は様々な分野のデータ解析に応用される。購買履歴や行動データから類似する顧客層をまとめて販促戦略に活かしたり、遺伝子発現データを分類して疾患のサブタイプを探索したり、テキストマイニングで類似文書を整理したりする用途がある。正解データを必要としないため、未知のパターンや構造を発見する探索的な分析に向いている。

分析精度はデータの前処理に大きく左右される。変数のスケールが異なる場合には正規化標準化が必要であり、外れ値がクラスター形成に影響を及ぼすこともある。また、クラスター数の設定に明確な正解が存在しないことも多く、結果の解釈には分析目的に応じた判断が求められる。

(2026.5.21更新)
 

他の辞典等による「クラスター分析」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「クラスター分析」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
令2修7/平23修12】 観測データを類似性によって集団や群に分類し,その特徴となる要因を分析する手法はどれか。
平24修7】 クラスタ分析の結果を表す図はどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。