チャートジャンク 【chartjunk】
数値で表される定量的な情報を図示する手法としてグラフ(chart)がよく用いられるが、点や線、軸、数値、項目名など本来の構成要素の他に(あるいは、そのような要素に対して)デザイン上の要請から装飾や編集が施されることがある。
このような視覚的な編集内容のうち、グラフが伝達すべき情報を歪め、正しい解釈を妨げるとされるのがチャートジャンクで、1983年に米統計学者エドワード・タフティ(Edward Tufte)氏によって提唱された。
過度な装飾の具体的な例としては、目立ちすぎなグリッド線、装飾された軸線や枠線、不要な文字情報、不必要に装飾的なフォント、描画領域内の背景画像やアイコン、必然性のない陰影付けや立体化(3Dグラフ化)などがある。
また、グラフの形状自体を歪めたり、誤解を招くような描画方法もチャートジャンクとされる。例えば、縮尺が異なる複数の項目を同じ作図法で並べたグラフ、低い値の省略箇所を波線などで断絶させず視覚上は連続してしまっているグラフ、視点の位置や奥行きのせいで表示上の長さや広さと数値の大きさが対応していない3Dグラフなどである。
(2021.12.6更新)