偏差値 【t-score】 t-value
もとのデータ系列の平均値と標準偏差を求め、定数AとSを用いて という式で変換した値である。これは平均値がA、標準偏差がSの分布だったら元の値がいくつになるかを表している。
偏差値自体は様々なデータに適用することができるが、日本では高校までの学力試験の得点を偏差値に変換した「学力偏差値」が広く普及している。これは平均(A)が50、標準偏差(S)が10になるように調整した偏差値で、テストの満点の違いや難易度による影響を排して集団内での位置を知る指標として利用されている。外国ではAやSが別の値の偏差値が用いられることもある。例えば、米大学入試で用いられる「SAT」はAが100、Sが500の偏差値を算出する。
算出方法から、偏差値50はちょうど平均値であることを表す。元の値の分布が正規分布に従う場合、偏差値25が下から0.62%、偏差値40が下から15.9%、偏差値60が上から15.9%、偏差値75が上から0.62%の位置にいることを表す。試験などでは概ねこの範囲にほとんどの得点が収まるが、試験が極端に難しいあるいは易しい場合など、結果が正規分布から大きく外れた場合には偏差値も大きく外れた値を取り得る。
(2024.5.21更新)