autocomplete属性 【autocomplete attribute】
概要
autocomplete属性(autocomplete attribute)とは、HTMLの要素(タグ)の中で設定することができる属性(attribute)の一つで、入力フォームでブラウザ側の自動補完(オートコンプリート)機能の制御を行うもの。入力の自動補完はブラウザの閲覧補助機能の一つで、入力フォームの各要素に対して、過去の入力履歴などから予想される入力候補を提示する。個人情報など複数のサイトで何度も繰り返し同じ情報を求められる場合に迅速に入力を済ませることができる。
autocomplete属性はWebページ上の入力フォーム内で、文字列や数値を自由記述できるinput要素やtextarea要素、選択肢から一つを決定するselect要素に対して指定できる。form要素に指定することもでき、配下の当該要素に設定値が引き継がれる。
値を「on」に設定すると自動補完を有効に、「off」に設定すると無効にするようWebブラウザに要請することができる。要請に従うかどうかはブラウザの実装や動作設定に依存し、無視されることもある。閲覧者側で自動補完の挙動を指定している場合もそちらが優先されることがある。
その項目に何を入力すべきかを提示することもできる。例えば、「name」は氏名、「tel」は電話番号、「street-address」は住所、「email」はメールアドレス、「username」はユーザー名、「password」はパスワード、「bday」は生年月日、「cc-name」はクレジットカード名義といった具合である。
一つの情報が細かい複数の入力項目で構成されていたり、設定画面などで同じ項目に新旧の区別がある場合は、より詳細な値を設定することもできる。例えば、氏名の入力を「given-name」(名)、「additional-name」(ミドルネーム)、「family-name」(姓)に分けたり、パスワード再設定画面で「current-password」(現在のパスワード)と「new-password」(新しいパスワード)を区別させることができる。