インライン要素 【inline elements】
概要
インライン要素(inline elements)とは、HTML 4.01まで存在した要素(タグ)の分類の一つで、文章などの一部を構成する断片的な内容を表すもの。CSSのdisplayプロパティのデフォルト値が「inline」に設定されている。文章などの一部に意味や機能、修飾を付け加えるために用いられるもので、それ自体は段落のように意味のあるまとまりを構成しない。デフォルト状態では配置や大きさを独立に指定することはできない。
リンク(a要素)、文字修飾(font要素)、強調(strong要素)、太字(b要素)、斜字(i要素)、下線(u要素)、取り消し線(strike要素)などが含まれる。span要素で汎用のインライン要素を配置することもできる。
一方、単体で意味のあるまとまりを構成する要素は「ブロックレベル要素」(block-level elements)に分類される。ページ上に矩形の表示領域が与えられ、レイアウト(配置)に関する指定ができる。p要素やdiv要素、hn要素(nは数字)、table要素などが該当する。ブロックレベル要素の内部にインライン要素を含めることはできるが、逆はできない。
HTML5ではインライン要素、ブロックレベル要素の分類は廃止され、配置に関するルールは新たに規定された「コンテンツモデル」(HTML content models)に従う。ただし、CSSによる「display: inline」「display: blcok」の指定は引き続き有効で、今でもspan要素などをインライン要素と呼ぶ人は多い。
(2022.4.19更新)