スタイルシート 【style sheet】

概要

スタイルシート(style sheet)とは、文書データの見栄えに関する情報のみを記録・定義したデータファイルなどのこと。スタイルシートの入れ替えや編集により、文書自体の内容はそのままに見栄えだけを変更することができる。

文書内の各文字要素(見出しや本文など)について、字体(フォント)や大きさ、文字色、字間や行間、下線や斜体などの修飾を定義することができる。画像など他の要素について枠線や陰影などの表示形式を定義したり、文書内での各要素のレイアウト規則などを記述する場合もある。

ワープロソフトなどの文書作成ソフトでは、用途などに応じてあらかじめ複数のスタイルシートを作成しておくことにより、文書作成の度に個別に要素の見栄えを定義しなくても、適したスタイルシートを選択・適用するだけで望みの表示スタイルに変更することができる。

また、帳票や記入用紙などの定型的な書類や、互いに関連性や共通性のある複数の文書を作成する場合などにも、同じスタイルシートを適用することで文書間の見栄えに統一感を持たせることができる。

Webページのスタイルシート

Webページの記述に用いられるHTMLなどにもスタイルシートの概念があり、一般的にはCSSCascading Style Sheets)と呼ばれる専用の言語によりスタイルシートを記述する。単にスタイルシートといった場合はCSS形式のデータファイルなどを指すことが多い(XSLなど他の方式も存在する)。

HTML文書にスタイルシートを適用すると、文書本体から表示形式やレイアウトなどに関する情報を分離し、文書の構造だけをHTMLファイル本体に記述することが可能になる。

これによって、HTML文書の論理的な構造が把握しやすくなるほか、サイト内の複数のページで同じスタイルを共有でき、変更を一括して適用するなどの効率的な管理ができるようになる。

CSSのみを記した単体のファイル.cssファイル)を用意してHTMLファイルからlink要素などで指定する方法が一般的だが、HTMLファイル内部にstyle要素で記述する方法(<style>(CSS文)</style>)や、HTML要素属性attribute)として開始タグstyle属性に記述する方法(<div style=“(CSS文)”>...</div>)も用意されている。HTML内に記述する場合は他ページとの共有という利点は損なわれる。

(2019.8.26更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる