XHTML 【Extensible HyperText Markup Language】
概要
XHTML(Extensible HyperText Markup Language)とは、Webページの記述などに用いられるマークアップ言語であるHTML(HyperText Markup Language)をXMLの仕様に従って定義しなおした規格。W3C(World Wide Web Consortium)によって標準化された。HTMLもXMLも汎用のマークアップ言語「SGML」(Standard Generalized Markup Language)から派生した言語だが、それぞれ異なる歴史的経緯から考案されたもので、HTMLの記法・仕様はXMLと整合していなかった。
そこで、HTMLをXMLとして有効なマークアップ言語(XMLアプリケーション)として再定義した言語としてXHTMLが策定された。HTMLとしてWebブラウザでの閲覧などが可能である一方、XML向けの様々なソフトウェアなどでXML文書として取り扱うことができる。ページ内にSVGやMathMLなど他のXML派生言語の記述を埋め込んで共に利用することもできる。
歴史
2000年にHTML 4.01を元に開発された「XHTML 1.0」規格が勧告された。実質的な機能や仕様はほぼHTML 4.01と同じだが、文書の先頭に必ずXML宣言を記述する必要がある点や、要素名や属性名を小文字で書く点、終了タグが省略できない(もともと終了タグのないタグは空要素タグを用いる)点など、XMLが要請する規約が盛り込まれている。
その後、携帯電話など機能の限定された機器向けに仕様を絞り込んだ「XHTML Basic」や、仕様をモジュール(部品)化して開発者が選択できるようにした「Modularization of XHTML」など、HTMLとは異なる独自の拡張が行われ、標準規格のHTMLからXHTMLへの移行、一本化が模索された。
しかし、XMLおよび派生言語の開発・利用が当初想定したほど広がらなかったこともあり、XHTML 2.0の策定は中止となった。HTMLに取って代わる単体の独立した言語としてのXHTMLは事実上終焉したが、HTML5規格ではサブセットとしてHTML5をXMLに適合させたXHTML5が定義されている。