アプライアンス 【appliance】
概要
アプライアンス(appliance)とは、器具、装置、設備、電器、家電製品などの意味を持つ英単語。ITの分野では、情報機器や通信機器、コンピュータ応用製品のうち、特定の機能や用途に特化した専用機器を指すことが多い。様々な機能を持ち複数の用途に使える汎用製品に対し、アプライアンス製品は機能や用途を絞り込んで不要な部品や要素などを削減しているため、安価で高い性能を実現し、導入や管理、運用が比較的容易な製品が多い。ただし、後から他の機能を追加したり入れ替えることはできず、性能や容量などの拡張性も乏しいことが多い。
アプライアンスはネットワーク機器やサーバ製品などで提供されることが多く、ストレージ(ファイルサーバ)や通信暗号化(SSL/TLSなど)、プロキシ、キャッシュサーバ、ファイアウォール、ロードバランサ、データベースなどの製品分野でアプライアンス型の製品がよく提供される。
サーバ機能を提供する機器は「アプライアンスサーバ」とも呼ばれる。仮想化システムの中には、単一機能のネットワーク機器などの機能をソフトウェアとして仮想的に実装した製品も見られ、「仮想アプライアンス」(virtual appliance)と呼ばれる。
ちなみに、英語で単に “appliance”という場合は “home appliance”、すなわち家電製品を表すことが多い。近年では大手電機メーカーの白物家電部門の名称などに「アプライアンス」の名を冠する例が多く見られる。
(2023.2.21更新)