text/javascript
概要
text/javascriptとは、電子メールの本文や添付ファイル、またHTTP通信でファイルの種別を表すのに用いられるMIMEタイプ(メディアタイプ)の一つで、JavaScriptのプログラムコードを意味するもの。ファイルの場合は拡張子を「.js」とすることが多い。メールに様々な種類のデータを混載できる「MIME」(Multipurpose Internet Mail Extensions)規格では、「タイプ名/サブタイプ名」という形式の「MIMEタイプ」と呼ばれる符号でデータ形式を識別する。HTTPでもWebサーバとWebブラウザ間でデータをやり取りする際、送信側がHTTPヘッダの「Content-Type:」フィールドにタイプを記述する。
「text/javascript」はタイプがテキスト形式を意味する「text」、サブタイプがJavaScriptコードを意味する「javascript」のMIMEタイプである。JavaScriptはプログラミング言語の一種で、Webページ上に埋め込んで実行できるためWebアプリケーションの開発によく用いられる。標準化された規格は「ECMAScript」とも言う。
「text/javascript」は1990年代末からのWeb普及期に定着したが、2006年にRFC 4329によって「application/javascript」が正式であるとして一度廃止された。しかしこのメディアタイプは定着せず、2022年のRFC 9239によって再度「text/javascript」に戻された。
非公式のメディアタイプとして他に「text/x-javascript」「application/x-javascript」「text/ecmascript」「text/x-ecmascript」「text/x-javascript1.1」(末尾はバージョンによって変わる)なども用いられ、互換性維持のため多くのソフトウェアが対応しているが、これらは非公式であり、「text/javascript」の利用が推奨されている。
なお、JavaScriptのオブジェクト定義の記法を用いて構造化されたデータを記述する「JSON」(JavaScript Object Notation)という派生仕様があるが、こちらは「application/json」という独自のメディアタイプを用いる。JSONをJavaScriptコードとして実行する「JSONP」(JSON with Padding)の場合はJavaScriptコードであることを優先して「text/javascript」を用いる。