TTL 【Transistor-Transistor Logic】
概要
TTL(Transistor-Transistor Logic)とは、デジタル回路の一種で、バイポーラトランジスタ(bipolar transistor)と抵抗を組み合わせて論理回路を構成したもの。また、そのような回路を組み込んだ汎用ロジックIC(TTL IC)。それ以前に主流だった、ダイオードとトランジスタを組みわせる「DTL」(Diode-Transistor Logic)から派生した方式で、ダイオードを排してトランジスタと抵抗のみで回路を構成する。電源電圧が5Vに統一されており、他の方式の回路でもTTL互換の論理レベル(0と1に対応する低電圧と高電圧の組み合わせ)を指して「TTL」と表記することがある。
1966年に米半導体大手テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)社がTTLによる汎用ロジックIC製品シリーズ「7400シリーズ」(型番の先頭が74で始まる一連のIC製品群)を発売し、業界標準となり他社の互換製品を含め広く普及した。
TTLにより安価にデジタルICを生産できるようになったため、電気製品のアナログ制御回路などを置き換えて普及した。初期のCPU(マイクロプロセッサ)の多くもTTLで構成されていた。その後、CMOS ICが主流となった後も、CMOSより優れた動作速度などの特性から一部の用途では使い続けられている。
(2024.3.29更新)