読み方 : アールエスフリップフロップ
RSフリップフロップ【RS flip-flop】RS-FF/SRフリップフロップ
概要
RSフリップフロップとは、フリップフロップ回路の一種で、2つの入力によって1ビットの状態を保持したり切り替えることができる最も基本的な構成のもの。デジタル回路における記憶素子の基礎として位置付けられ、より高機能なフリップフロップ回路の設計基盤ともなっている。

フリップフロップ回路とは、「0」か「1」のいずれかの状態を保持し続けることができる論理回路である。組み合わせ回路とは異なり、現在の入力だけでなく過去の状態にも依存して出力が決まる順序回路の一種であり、1ビットの記憶素子として機能する。入力によって状態を書き換えることができ、次に変更されるまでその値を維持する。
RSフリップフロップは「S」(セット)と「R」(リセット)の2つの入力端子と、「Q」と「Q̄」(Qバー)の2つの出力端子を持つ。Q̄は常にQと逆の値を取る。内部の回路構成としては、2つのNORゲートを互いの出力が他方の入力となるよう交差結合したNORゲート型と、NANDゲートを同様に構成したNANDゲート型がある。
入力の組み合わせによる動作は次のとおりである。NORゲート型の場合、S=1・R=0のときQは1となり、S=0・R=1のときQは0となる。S=0・R=0のときは直前の状態が保持される。S=1・R=1を同時に入力した場合は、NORゲート型ではQとQ̄がともに0となり本来の反転関係が成立しなくなる。その後入力を戻した際の最終状態は回路の特性や信号のタイミングに左右されるため、この組み合わせは禁則状態として扱われる。
実際の回路設計では、禁則状態の入力が発生しないよう前段の回路で制御するか、JKフリップフロップのように禁則状態のない別の回路を組み合わせて用いる。RSフリップフロップはDフリップフロップやJKフリップフロップなど、より高機能な記憶回路の設計基盤となっており、CPUのレジスタやSRAMなど様々なデジタル回路に応用されている。
(2026.6.16更新)