Tフリップフロップ 【T Flip-Flop】 T-FF
概要
Tフリップフロップ(T Flip-Flop)とは、二つの状態のいずれかを保持することができるフリップフロップ回路の一種で、一つの入力の値の変化に応じて出力の値が反転するもの。同じ操作の度に状態が反転することを「トグル動作」(toggle)ということから、その頭文字を取ってこのように呼ばれる。フリップフロップ回路は基本的な論理回路の一つで、入力によって内部の状態を「0」か「1」のいずれかに変更することができ、出力は直近に変更された値となる。1ビットの記憶回路として利用することができる。
Tフリップフロップは入力端子「T」のみを持ち、QとQの二つの出力端子を持つ。Qの値は常にQの逆となる。Tの他に周期的に値が反転するクロック信号を入力する端子(CLK)を持つバリエーションもある。
Tの入力が「0」から「1」に立ち上がる際に、出力Qの値が反転(0ならば1、1ならば0に変化)する。Tの入力が0または1を維持する間、および、1から0に立ち下がる際にはQの出力は変化せず、同じ値が維持される。
TフリップフロップはJKフリップフロップのJとKを1に固定したもの、あるいはDフリップフロップのQをDに繋いだものとして実装することができる。分周回路やカウンタなどに応用される実用上重要なフリップフロップ回路の一つである。
(2023.5.26更新)