読み方 : ディップ

DIP【Dual Inline Package】デュアルインラインパッケージ

概要

DIPとは、ICチップのパッケージ方式の一つで、平たい長方形のパッケージの両長辺に外部入出力用のピンを下向きに並べたもの。
DIPのイメージ画像

チップを封入するパッケージにセラミックを用いる「セラミックDIP」(CDIP)、プラスチックを用いる「プラスチックDIP」(PDIP)などの種類がある。集積回路が複雑化し、多数の入出力端子が必要となった1960年代に考案され、最もよく利用されるパッケージ方式の一つとなった。

現代では当時よりさらにICチップの機能が複雑化し、パッケージの四辺すべてにピンが配置されたタイプが一般的となっているが、比較的単純なチップでは今もDIPが用いられる。特に、多数のピン差し込み穴が並んだブレッドボードに着脱しやすいため、実験や試作の用途では多用される。

DIPのパッケージの内部にICチップではなく複数の小さなスイッチを並べ、表面でオン・オフの切り替えができるようにした部品のことを「DIPスイッチ」(ディップスイッチ)という。ICチップと共に電子基板上などに設置され、電子機器の設定などを行うためによく利用される。

(2025.10.6更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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