シフトレジスタ 【shift register】

概要

シフトレジスタ(shift register)とは、フリップフロップ回路(レジスタ回路)を連結し、クロック信号入力される度に記憶された内容が隣の回路に移動していくもの。

フリップフロップは過去に入力された信号の内容を保持し続けることができる回路で、ICチップ内でのデータの一時的な記憶のためによく用いられる。

シフトレジスタはフリップフロップ出力を別のフリップフロップ入力に繋ぎ、その出力をさらに別のフリップフロップ入力に繋ぎ…という具合にフリップフロップ同士を何段階もカスケード接続した構造になっている。クロック信号は共通の入力を受け取るようにしておく。

先頭のフリップフロップ入力を与えると内容が記憶されるが、次にクロック信号を受け取るとその内容が隣の回路に渡される。その後、クロックパルスを受け取るごとにバケツリレー式に隣の回路に内容が移動していく。用途によっては末尾の出力を先頭に繋いで循環シフトレジスタとする場合もある。

入力あるいは出力シリアル(直列)あるいはパラレル(並列)とすることもできる。これを応用し、直列入力並列出力(SIPO:Serial-In, Parallel-Out)の回路を構成すれば信号のシリアル-パラレル変換を、並列入力直列出力(PISO:Parallel-In, Serial-Out)の回路を構成すれば信号のパラレル-シリアル変換を行うことができる。

(2022.4.13更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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