読み方 : ノットかいろ

NOT回路【NOT gate】NOTゲート

別名  :インバータ/inverter/論理否定回路

概要

NOT回路とは、デジタル回路で用いられる基本的な論理回路論理ゲート)の一つで、一つの入力信号を反転して出力する回路。入力が「H」(High:高電圧)のときは出力を「L」(Low:低電圧)にし、入力が「L」のときは出力を「H」にする。
NOT回路のイメージ画像

NOT回路は論理否定NOT演算)をハードウェアとして実現したものである。「H」と「L」を2進数の「1」と「0」に対応付ければ、入力が「1」なら「0」を、「0」なら「1」を出力するビット否定ビットNOT)演算となる。また「真」(true)と「偽」(false)に対応付ければ、論理演算における論理否定として利用できる。真理値表では、入力が「0」のとき出力は「1」、入力が「1」のとき出力は「0」となる。

NOT回路はAND回路OR回路と並ぶ最も基本的な論理ゲートの一つであり、コンピュータや通信機器、家電製品などのデジタル回路の内部で利用されている。信号の極性を反転したり、制御信号の有効・無効を切り替えたりする用途のほか、複数の論理回路を組み合わせた演算回路や制御回路を構成する際の基本要素としても用いられる。

回路図に用いる記号はIEC記号、MIL記号、DIN記号の各規格がそれぞれ定めており、日本のJIS規格IEC記号に準拠している。一般的なMIL記号では、右向きの三角形の頂点に小さな丸を付けた形で描かれる。三角形は信号の流れる方向と伝達の働きを示し、頂点の丸は論理の反転を表す記号である。

NOT回路単体の素子が用意されていない場合でも、NAND回路NOR回路を用いてNOT回路を構成することができる。NAND回路NOR回路の複数の入力端子を一つにまとめて同じ信号を入力すると、出力は入力を反転した結果となり、NOT回路と同じ動作をする。NAND回路NOR回路はあらゆる論理演算を構成できる回路として知られ、CMOSプロセスにおいて少ないトランジスタ数で構成できるため、これらを組み合わせて他の論理回路を実現することが多い。

半導体回路では、PチャネルMOSFETとNチャネルMOSFETを組み合わせたCMOSインバータとして構成されることが一般的である。構造が単純で消費電力が小さいことから、現在のデジタルICにおける基本回路の一つとして利用されている。

(2026.6.11更新)

他の辞典等による「NOT回路」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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