オンラインストレージ 【online storage】 クラウドストレージ / cloud storage / ストレージサービス / storage service
概要
オンラインストレージ(online storage)とは、利用者にファイルを保管するためのストレージ(外部記憶装置)容量を貸し出すネットサービス。ファイルの作成や保存を一定の容量まで受け付け、いつでもどこからでも受信や閲覧を行うことができる。利用者登録すると専用のファイル保管スペースが提供され、Webブラウザなどでアクセスしてファイルの送受信、保管しているファイルの一覧、フォルダやタグなどによる分類・整理などを行うことができる。登録と一定容量までの利用は無料で、保存容量を増大させたい利用者に容量に応じた月額料金を課すサービスが多い。
専用のソフトウェアをOSに導入(インストール)することにより、Windowsエクスプローラなどのファイル管理ソフトからドライブやフォルダの一つのように表示・操作できるようにしているサービスもある。また、コンピュータ内部の特定のフォルダやドライブなどを指定して、オンライン上のスペースと自動的に同期(互いに変更を反映)させることができる機能を提供している場合もある。
コンピュータのストレージ(外部記憶装置)の延長として、個人が自分のファイルの保管のために利用することを想定したサービスが多いが、複数人や組織でのファイルの共有を意図したサービスや、ネットを通じて他の人へファイルを送信することを主眼とするサービスもある。後者は「ファイル転送サービス」「ファイル送信サービス」とも呼ばれる。
2000年代初頭から様々なサービスが存在するが、先進国で高速な常時接続インターネット回線やスマートフォンが浸透した2000年代後半頃から一般に広く普及し始めた。一時は代名詞的な存在となった「Dropbox」や、企業向け、ビジネス向け用途に特化した「Box」などの新興の独立系サービスがよく知られている。
オンラインストレージの普及が進むと、米マイクロソフト(Microsoft)社の「OneDrive」、米グーグル(Google)社の「Googleドライブ」、米アップル(Apple)社の「iCloud」、米アマゾンドットコム(Amazon.com)社の「Amazon Drive」などIT大手も参入し、それぞれ自社ソフトウェアやサービス、機器などとの連携を売りに利用者を拡大している。