IGMPスヌーピング 【IGMP snooping】
概要
IGMPスヌーピング(IGMP snooping)とは、ネットワークスイッチの機能の一つで、IPマルチキャストのグループ構築に用いられるIGMPの通信を監視し、マルチキャスト通信の転送先を絞り込んで通信を効率化するもの。IPマルチキャストはIPネットワーク上で同じデータを複数の端末に効率的に一斉配信する機能で、同じグループに参加する端末に向けてルータがデータの複製と転送を繰り返す。端末はIGMP(Internet Group Management Protocol)というプロトコルでルータにグループへの参加や脱退を申請する。
この仕組みはインターネット層のIP(Internet Protocol)で機能するため、通常はリンク層で機能しているネットワークスイッチでは制御情報を関知せず、グループに参加している端末の有無に関わらずすべての回線にマルチキャストパケットを転送する動作を行うことになる。
IGMPスヌーピングが有効な場合、スイッチはIGMPによる通信を監視して内容を解析し、どのグループにどの端末が参加しているかを把握する。その後、あるポートからマルチキャストパケットを受け取ると、グループに参加している端末が存在するポートにだけパケットを転送し、無関係なポートには転送しないようにすることで無駄なトラフィックを減らす。
(2023.11.16更新)