読み方 : イーエーピーピープ

EAP-PEAP【Protected Extensible Authentication Protocol】PEAP

別名  :MS-PEAP/Cisco-PEAP/EAP-MS-PEAP/EAP-MSCHAPv2/EAP-GTC

概要

EAP-PEAPとは、IEEE 802.1XWPA2/WPA3などで用いられる認証プロトコルEAPの認証方式の一つで、SSL/TLSで通信経路を暗号化し、その内部でユーザー名やパスワードなどの認証情報を安全に送受信する方式。
EAP-PEAPのイメージ画像

EAPExtensible Authentication Protocol)はもともとPPPPoint-to-Point Protocol)の認証機能を拡張するために策定されたプロトコルで、クライアントサーバの間でどの認証方式を用いるかを交渉し、合意した手順で認証を実施できる仕組みである。

EAP-PEAPはその方式の一つで、SSL/TLSトランスポート層を保護し、経路上の盗聴や改竄を防ぐ。認証の流れとしては、まずサーバデジタル証明書を提示してTLSセッションを確立し、その暗号化されたトンネル内で利用者の認証情報をやり取りする。クライアント側に証明書は不要で、既存のアカウント情報で認証を受けられるため、既存の認証基盤とも連携しやすい。

EAP-PEAPは米マイクロソフト(Microsoft)社、米RSAセキュリティ(RSA Security)社、米シスコシステムズ(Cisco Systems)社が共同開発した。内部で用いる認証方式によって実装が異なり、Microsoft製品では「MS-CHAP v2」を組み合わせる構成(MS-PEAP)が標準的で、Windows環境や多くの認証サーバ製品で広く採用されている。Cisco製品では「GTC」(Generic Token Card)などを組み合わせる構成(Cisco-PEAPまたはEAP-GTC)が用いられており、両者の間には仕様上の差異があるため、異なる開発元の製品間で運用する際には互換性の確認が必要である。

クライアント証明書を用いて相互認証を行う「EAP-TLS」と比べると、証明書の配布・管理コストが低く、企業や教育機関の無線LAN認証環境で採用されることが多い。一方、サーバ証明書の検証をクライアント側で適切に行わないと、偽の認証サーバによるなりすまし攻撃を受ける恐れがあるため、証明書の管理と端末側の設定が重要となる。

(2026.6.25更新)

他の辞典等による「EAP-PEAP」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。