SYLKファイル 【SYmbolic LinK file】 SYLKフォーマット / SYLK形式 / .slkファイル

概要

SYLKファイル(SYmbolic LinK file)とは、表計算ソフトの表データなどを格納することができるファイル形式の一つ。標準のファイル拡張子は「.slk」。

米マイクロソフト(Microsoft)社がかつて開発・販売していた「Multiplan」(マルチプラン)という表計算ソフトの標準ファイル形式で、「SYLK」は “Symbolic Link” (シンボリックリンク)の略とされるが、ファイルシステムシンボリックリンク(Windowsにおけるショートカットのような仕組み)とは直接の関係はない。

正式に仕様が公開されているわけではないが平易なテキスト形式であるため他社のソフトウェアも広く対応し、事実上の業界標準形式としてソフトウェア間のデータ交換、変換などのためによく利用された。現在でも同社の「Microsoft Excel」をはじめとする表計算ソフトなどが対応している。

データを文字の並びとして記録するテキスト形式フォーマットで、CSVカンマ区切り)やTSVタブ区切り)と同じようにテキストの1行(改行コードから改行コードまで)を表の1行に対応させ、各列の要素をセミコロン(;)で区切って列挙する。セミコロン自体は「;;」のように表記する。

ファイルの先頭が必ず「ID」という文字で始まるため、これをファイル形式がSYLKファイルであることの識別・同定に用いるソフトウェアがあり、たまたま先頭の要素が「ID」で始まるCSVファイルなどが誤認識される不具合が報告されている。

(2024.1.6更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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