DS-Lite 【Dual-Stack Lite】
概要
DS-Lite(Dual-Stack Lite)とは、インターネット接続事業者(ISP)が契約者にIPv4とIPv6の両方でインターネットに接続できるようにするための技術の一つ。事業者内のネットワークをIPv6のみで運用する。ISPは契約者側に設置する機器(CPE)にIPv6アドレスのみを発行し、IPv6によるインターネット接続はそのまま行えるようにする。IPv4で通信したいコンピュータなどに対してはCPEがプライベートIPアドレスを発行する。
プライベートアドレスから発信されたIPv4データグラムはCPEによってIPv6データグラムに積載され、ISPのIPv4インターネット接続装置(CGN:Carrier-Grade NAT)まで運ばれる。CGNはインターネット側のIPv4機器に対して自身が送受信相手となり、契約者側のIPv4機器との間で中継を行う。
ISPの内部ネットワークがIPv6で統一され、IPv4の運用を行わなくて済むため “Lite” (軽量な)の名称がついている。仕様はRFC 6333として標準化されており、利用するにはホームルータ(ブロードバンドルータ)などのCPE機器がこの規格に対応している必要がある。
(2021.12.16更新)