読み方:アンナンバード

unnumbered 【IPアンナンバード】

概要

unnumbered(IPアンナンバード)とは、ルータ間の接続方式の一つで、2台のルータをリンク層レベルで直結し、あたかも1台のルータのように扱う方式。家庭などのルータから通信事業者のネットワークにアクセスする際に用いられることがある。

構内ネットワーク(LAN)と広域回線網(WAN)に繋がっているルータで、WAN側ポートにIPアドレスを割り当てず、WANの向こう側にいる相手方のルータとIP上は1台のルータであるかのように運用する。2台の間の通信にIPは使わず、PPPoEなどリンク層のプロトコルで相対で通信する。

互いにWAN側にもIPアドレスを割り当ててIPで通信する方式に比べ、使用するIPアドレスの数を節約することができる。直接通信できる範囲に他の機器がいると宛先が確定できなくなり通信できないため、2台がリンク層で直結している限られた場面でのみ使用することができる。

家庭や事業所などからインターネットに接続する場合、加入者側のルータから広域回線を通じてプロバイダ(ISP)側のルータにPPPoEなどで直に接続するため、unnumberedを利用できる条件を満たしている。NTT東日本・NTT西日本のフレッツ網を利用する常時接続サービスでは、IPアドレスを複数個割り当てる場合(固定IPサービスなど)にunnumbered接続を用いることがある。

numbered接続 (IPナンバード)

ルータのWAN側ポートにIPアドレスを割り当てて外部とIPで通信する方式を、unnumberedと対比する文脈では「numbered」(ナンバード)と呼ぶことがある。インターネット上のルータの多くはIPネットワークに接続されて複数のルータを相手にIPで通信するため、基本的にはnumberedで運用されている。家庭などからISPに接続する際にunnumberedと比較する文脈以外ではほとんど用いられない概念である。

(2025.9.6更新)

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