ケーブルインターネット 【cable Internet access】 CATVインターネット
概要
ケーブルインターネット(cable Internet access)とは、ケーブルテレビ(CATV)回線網を利用して提供されるインターネット接続サービス。テレビ放送の加入者に提供される付加サービスで、IP電話などもセットで提供されることが多い。事業者の施設から加入者宅まで通信ケーブルを敷設して、有線でテレビ放送の信号伝送を行うサービスを「ケーブルテレビ」(CATV)という。ケーブルインターネットはこの回線に通信用の信号を重畳(合流)して、テレビ視聴とインターネット接続を併用できるようにしたサービスである。
加入者宅に引きこまれた回線の末端に「ケーブルモデム」(cable modem)と呼ばれる機器を接続し、放送用の信号と通信用の信号の分離・重畳を行う。放送用と通信用の信号は互いに干渉しないため、テレビ放送を見ながら支障なくインターネットを利用することができる。
NTT地域会社の通信回線などを利用したインターネット接続サービスと異なり、回線事業者(CATV事業者)がISP(インターネットサービスプロバイダ)も兼ねている。インターネット接続だけでなく公衆電話回線網(PSTN)に接続されたIP電話サービスを提供する事業者も多く、テレビ、電話、インターネットの3つをセットにしたサービスを「トリプルプレイ」という。
ケーブルインターネットは、アナログ電話回線によるダイヤルアップ接続が主流だった時代には高速な常時接続サービスとして注目を集めたが、ADSLやFTTH(光ファイバー通信サービス)が一般的になった現在では、サービスの特性・品質上の優位点はあまりない。FTTHサービスでも放送信号を重畳して有線でテレビ放送を視聴したり、光回線を経由したIP電話サービスが提供され、トリプルプレイを実現している。
(2024.6.23更新)