BitTorrent 【ビットトレント】 BT

概要

BitTorrent(ビットトレント)とは、TCP/IPネットワーク上でP2P方式のファイルの共有・交換をうためのプロトコル(通信規約)の一つ。また、同プロトコル実装した標準のファイル共有ソフト

BitTorrentネットワークからファイルを得るには、まずインデックスサイト(indexing web site)と呼ばれるWebサイトに接続して目的のファイル検索し、そのファイルのトレントファイル(torrent file/拡張子「.torrent」のファイル)を入手する。

トレントファイルにはトラッカー(tracker)と呼ばれる、ファイルの提供者のリストを管理するサーバへのリンクが含まれるため、トラッカーに接続してファイル提供者のIPアドレスを教えてもらう。最後にファイルを所有するピアpeer)に接続し、目的のファイルを得ることができる。

BitTorrentでダウンロードしたファイル(および、ダウンロード途中のファイル断片)については自身もピアとしてトラッカーに登録されるため、他のピアから要求があればファイルを提供しなければならない。この仕組みにより、人気のファイルほど多数の提供者から配信されるため、高速に入手できるという特徴がある。

他の多くのP2Pソフトと異なり、トラッカーやピアといったネットワーク参加者にはIPアドレスレベルでの匿名性・秘匿性はなく、どのIPアドレス端末がどのファイルを所持・提供しているかを誰でも容易に知ることができる。このことが違法なファイル共有・配布に対する一定の抑止力として機能しており、フリーソフトウェアの配布など合法的な用途で活発に利用されている。

WindowsmacOSMac OS X)、Linuxに対応した公式のクライアントソフトBitTorrent client)が有名だが、プロトコル等の仕様が公開されているため多くの互換ソフトウェアがあり、どれを選んでも同じようにBitTorrentネットワークに参加することができる。

BitTorrentは2001年にブラム・コーエン(Bram Cohen)氏が開発し、2004年からは同氏らが立ち上げたBitTorrent社(BitTorrent Inc.)が仕様の管理や公式クライアント開発などを担当している。

(2019.1.24更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる