読み方 : でんきはいせんシャフト
電気配線シャフト【EPS】Electric Pipe Shaft/Space
概要

ビルなどの建物内に設けられる縦方向の設備空間であり、電力線や通信ケーブルなどを各階へ配線するために用いられる。1階や地下階に設置された分電盤、主配線盤(MDF)などから各階へ配線を立ち上げる経路として利用される。
建物の最下層から最上層まで同じ位置に連続して配置され、内部には電線管やケーブルラック、配線用ダクトなどが収められている。電力供給用の配線だけでなく、電話回線やLANケーブル、光ファイバーなどの通信回線が収容されることも多く、建物の規模が大きい場合には用途ごとに複数のシャフトが設けられることもある。
各階で電気配線シャフトに接続している部屋は「EPS室」と呼ばれ、配電盤や中間配線盤(IDF)などが設置されている。EPS室からはその階の各部屋へ電気配線や通信回線が分配されており、配線工事や保守の際には作業員がこの部屋に入って作業を行う。電気設備や通信機器が集中しているため、関係者以外の立ち入りが制限されていることも多い。
電気配線シャフトは、建物内の電気室の直上に設けられることが多い。電気室は外部から電力を引き込む距離を短くする目的で道路に近い外周部に配置されることが一般的であり、その結果、電気配線シャフトも道路に面した外周部を上下に貫く形で設けられる傾向がある。
電気配線シャフトは建物内の重要な設備経路であるため、防火対策が施される。各階の床や壁を貫通する部分には延焼を防ぐための防火措置が行われ、シャフト自体も耐火性能を備えた構造となることが多い。また、水道やガスなどの配管を通すパイプシャフト(PS)とは空間が明確に分離されており、漏水による停電や通信障害を防ぐ。
(2026.6.23更新)