PPPoEマルチセッション 【multiple PPPoE session】

概要

PPPoEマルチセッション（multiple PPPoE session）とは、ブロードバンドルータなどの機能の一つで、複数の異なる接続先に同時にPPPoEセッションを形成することができるもの。複数のプロバイダと契約して機器によって使い分ける場合などに用いる。

PPPoE（PPP over Ethernet）は構内ネットワーク（LAN）の標準であるイーサネット（Ethernet）を通じて、PPP（Point-to-Point Protocol）で二地点間の伝送路を確立するプロトコル（通信規約）で、家庭内LANから通信事業者のDSL回線や光ファイバー回線などを通じてインターネットサービスプロバイダ（ISP）のネットワークに接続する際などに用いられる。

PPPoEマルチセッションに対応したルータなどでは、複数の異なる接続先を登録し、それぞれに同時にPPPoE接続を確立することができる。複数のISPと契約して用途や機器などに応じて接続先を使い分けて運用したい場合や、通信事業者が提供する閉域網（非インターネット）を利用した情報サービス（NTT東日本・NTT西日本の「サービス情報サイト」など）を利用したい場合に有用である。

(2023.4.20更新)
この記事の著者 ： (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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