ルートドメイン 【root domain】
概要
ルートドメイン(root domain)とは、インターネット上のドメイン名の階層構造の頂点で、名前を持たない空のドメイン。または、ある割り当てられたドメイン名のうち、サブドメインを含まないもの。“root” は「根本」の意。ドメイン全体のルート
ドメイン名は広い領域を指す識別名から順に範囲を狭めていく階層構造になっており、「www.example.com」のように各階層の識別名を「.」(ドット/ピリオド)で区切って表記する。実用上は右端が最上位の「トップレベルドメイン」(TLD:Top-Level Domain)とされ、「.com」「.jp」などが該当する。
しかし、ドメイン名全体を一つの木構造で表した場合には、複数あるTLDは第2階層にあたり、要素数が一つの最上位階層が存在する。この理論上の頂点をルートドメインと呼び、その識別名は何の文字も含まない空文字列「」であるとされる。ゼロレベルドメイン(ZLD:Zero-Level Domain)と呼ばれることもある。
ルートドメインを含む「完全な」ドメイン名表記は右端に「.」(と理論上は空文字列)が付け加えられ「www.example.com.」のようになる。これを「完全修飾ドメイン名」(FQDN:Fully Qualified Domain Name)という。
ルートドメインの情報を管理する権威DNSサーバを「ルートサーバ」(root server)と呼び、世界の13か所に分散配置され一体的に運用されている。DNSの中心として各TLDの権威DNSサーバの案内などを行っている。
あるドメインのルート
ある個別のドメイン名(組織や個人に割り当てられたドメイン名)のうち、サブドメインなどを付加していないそのドメイン名自体のことをルートドメインと呼ぶことがある。
例えば、「example.jp」というドメイン名を取得し、「www.example.jp」「mail.example.jp」などのサブドメインを設定して運用している場合に、「example.jp」という大本のドメイン名を指してルートドメインという。
(2021.11.28更新)