CNAMEレコード 【Canonical Name record】

概要

CNAMEレコード(Canonical Name record)とは、DNSで定義されるそのドメインについての情報の種類の一つで、あるドメイン名ホスト名の別名を定義するもの。別名は「エイリアス」(alias)と呼ばれる。

ドメイン名についての情報を管理する権威DNSサーバでは、そのドメインについての情報を「リソースレコード」という形式で発信している。情報の種類に応じて様々なレコードが用意されており、CNAMEレコードはドメイン内のラベルに別名を付けるのに用いられる。

ドメイン内の特定のサブドメインホスト名について、それと同等とみなす別の名前を任意に設定することができる。例えば、「www.example.jp」というホストに対して「mobile.example.jp. IN CNAME www.example.jp.」のように指定することにより、「www」と「mobile」が同じホストを指し示すようにできる。

指し示す先は自らの管理下にない他ドメインホスト名でも構わないため、「remote.example.jp. IN CNAME gateway.example.com.」のように自ドメイン内のあるホスト名を別のドメインへの転送アドレスのように設定することもできる。

複数のホスト名Aレコードで同じIPアドレスに設定しても似たような動作をさせることができるが、一つをAレコードIPアドレスに結びつけ、別名をCNAMEレコードで定義しておけば、IPアドレスが変わった際に一箇所を変更するだけで済む。ただし、CNAMEレコードで定義された別名はメールサーバを表すMXレコードネームサーバを表すNSレコードの対象とすることはできないため注意が必要である。

CNAMEレコードによるエイリアスの設定は、ネットサービスを利用する際のドメインの所有権の証明(CNAMEを設定できるのは正規の管理者だけであることを利用)や、/24以下の小規模ネットワークにおける逆引き設定、CDNサービスの配信サーバに自ドメインホスト名アクセスできるようにするといった用途で用いられることもある。

(2024.2.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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