NSレコード 【Name Server record】
ドメイン名についての情報を管理する権威DNSサーバでは、そのドメインについての情報を「リソースレコード」という形式で発信している。情報の種類に応じて様々なレコードが用意されており、NSレコードは配下のドメインを管理する権威DNSサーバを指定するために用いられる。
そのドメイン自身のDNSサーバを定義する場合と、管理権限を別の組織に委任したサブドメインのDNSサーバを定義する場合がある。DNSサーバの所在はホスト名が明示された完全修飾ドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)で記述する。
著名なDNSサーバであるBINDのゾーンファイルでは「example.jp. IN NS ns1.example.jp.」のように記述する。セカンダリDNSサーバなど複数の権威DNSサーバがある場合は「example.jp. IN NS ns2.example.jp.」のように同じドメインに対してサーバの数だけNSレコードを列挙する。
実際にDNSサーバにアクセスする際にはホスト名から対応するIPアドレスを割り出さなければならないため、DNSサーバとして指定したFQDNに対応するAレコード(IPv4アドレス)またはAAAAレコード(IPv6アドレス)も記述しておく必要がある。
DNSではドメイン情報を階層的に管理しており、あるドメインの情報を調べるときはそのドメインを含む上位ドメインに問い合わせ、分からないときは下位ドメインのNSレコードに示されたサーバに問い合わせ…というプロセスを繰り返す。その際に、上位ドメインのサーバから下位ドメインを管理するサーバとして紹介されるのがNSレコードで定義されたホストである。
(2024.3.5更新)