Aレコード 【address record】
概要
Aレコード(address record)とは、DNSで定義されるそのドメインについての情報の種類の一つで、特定のホスト名に対応するIPアドレス(IPv4アドレス)を定義するもの。IPv6の場合は「AAAAレコード」を用いる。ドメイン名についての情報を管理する権威DNSサーバでは、そのドメインについての情報を「リソースレコード」という形式で発信している。情報の種類に応じて様々なレコードが用意されており、Aレコードはホスト名にIPアドレスを対応付けるのに用いられる。
自ドメイン内であるホストを指し示す、省略なしの完全なドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)を指定して、そのホストの持つIPv4アドレスを対応付ける。一つのホスト名に複数のアドレスを対応付けることもできる。
著名なDNSサーバであるBINDのゾーンファイルでは「www.example.jp. IN A 198.51.100.1」のように記述する。これにより、DNSサーバは「www.example.jp」のIPアドレス問い合わせに対し「198.51.100.1」と回答するようになる。
Aレコードを参照してホスト名からIPアドレスを割り出す操作を「正引き」(forward lookup)という。これとは逆に、IPアドレスにホスト名を対応付ける情報はPTRレコードと呼ばれ、これを参照してIPアドレスからホスト名を割り出す操作を「逆引き」(reverse lookup)という。
対応付けるIPアドレスは、自らがプロバイダなどから割り当てを受けて運用しているアドレスとするのが一般的だが、外部の別の事業者が運用しているアドレスでも構わない。ホスティングサービスやクラウドサービスで借り受けたサーバのアドレスを対応付けることで、自らのドメイン名を使用してWebサーバを運用することができる。
(2024.3.5更新)