DNSシンクホール 【DNS sinkhole】 ブラックホールDNS / シンクホールサーバ / インターネットシンクホール

概要

DNSシンクホール(DNS sinkhole)とは、DNSサーバを用いたセキュリティ対策の一つで、既知の不正なサイトサーバアドレスを尋ねられた際にわざと偽の情報を回答する手法。

パソコンスマートフォンなどのDNSクライアントから、マルウェア配布サイトフィッシングサイトボットネットの司令サーバ(C&Cサーバ)など悪質なホストIPアドレスを尋ねられた際に、管理者があらかじめ用意した本来とは異なるアドレス情報を回答する。

誘導先のアドレスは管理下のサーバにしておき、誘導されたクライアントが接続すると「悪質なサーバへ接続しようとしている」旨のメッセージが表示されるようにしておく。気付かずに接続を試みていた利用者に危険を知らせ、水際で不正な通信を遮断する。クライアントループバックアドレス127.0.0.1)などを回答し、単に接続を阻止するだけに留める場合もある。

企業などの組織内ネットワークで内部から名前解決のために参照されるDNSサーバフルサービスリゾルバ)でよく用いられるセキュリティ対策で、インターネットサービスプロバイダISP)などが司法当局と連携してボットネットの壊滅を図る際などにも行われることがある。

(2023.4.13更新)

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