MXレコード 【mail exchanger record】 メールエクスチェンジャ
概要
MXレコード(mail exchanger record)とは、DNSで定義されるそのドメインについての情報の一つで、そのドメイン宛ての電子メールをどのアドレスに配送すればいいかを指定するもの。メールサーバのホスト名(FQDN)を指定する。ドメイン名についての情報を管理する権威DNSサーバでは、そのドメインについての情報を「リソースレコード」という形式で発信している。情報の種類に応じて様々なレコードが用意されており、MXレコードはそのドメイン宛てのメールを処理するサーバの所在を知らせるのに用いられる。
メールの宛先の指定にはメールアドレスが用いられるが、これは「ユーザー名@ドメイン名」という形式になっている。送り主からメールの送信を依頼されたメール送信サーバ(SMTPサーバ)は、宛先に指定されたドメイン名のメールサーバを探すため、DNS(Domain Name System)を用いて当該ドメインを管理するDNSサーバに問い合わせを行う。
その際に送信される情報がMXレコードであり、そのドメイン向けに送信されたメールを取り扱うことができるサーバのIPアドレスか、ホスト名まで含む完全修飾ドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)を応答する。
MXレコードは例えば「example.jp. IN MX 10 mail.example.jp.」といった形式(BINDの設定ファイルの書式による)で記述され、「~@example.jp」宛のメールは「mail.example.jp」へ送信せよ、という意味になる。それぞれ末尾に「.」がついているのはFQDNであることを意味している。
「10」の部分は優先度を任意の整数で表したもので、同じドメインに複数のサーバを設定した場合に、小さい値を設定されたサーバから優先的に配送を試みる。何らかのトラブルで応答がない場合には値の大きいものに配送先が順次切り替わっていく。
(2024.2.24更新)