Dnsmasq

概要

Dnsmasqとは、小規模な内部ネットワーク向けのDNSキャッシュサーバDHCPサーバを兼ねたソフトウェアオープンソースとして公開されており、ルータなどのネットワーク機器に組み込まれて提供されることが多い。

企業などのローカルネットワーク上で、外部のDNSサーバへの問い合わせを代行するキャッシュサーバと、クライアントIPアドレス動的に割り当てるDHCPサーバPXETFTPによるネットワークブートなどの機能を提供する。

DNSキャッシュサーバとして内部ネットワーク上のクライアントからドメイン名の問い合わせを受け付け、当該ドメイン名を管轄するインターネット上のDNSサーバへ問い合わせを転送し、得られたIPアドレス情報クライアントに応答する。

問い合わせ結果は一定期間保管(キャッシュ)されるため、同じネットワークの別のクライアントからそのドメイン名への問い合わせがあった場合は自身のキャッシュに記録された情報を回答する。内容が重複する通信を減らし、インターネットへ繋がる回線資源を節約することができる。

特定ドメイン名情報を管理する本格的なDNS権威サーバの機能は無いが、ホスト名IPアドレスの対応を記述したhostsファイルの内容もクライアントに対して応答することができるため、簡易な内部ネットワーク向けDNSサーバとして利用することもできる。

初版は2001年にイギリスのサイモン・ケリー(Simon Kelley)氏が公開したもので、GPLGNU General Public License)に基いてオープンソースソフトウェアとして公開されている。主にLinuxなどのUNIX系OSで動作する。

(2023.4.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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