DNSアドレス

概要

DNSアドレスとは、接続先サーバの持つドメイン名に対応するIPアドレスのこと。正確な用語ではないがWebブラウザのエラーメッセージなどによく見られる。

インターネットではWebサーバなどの接続先の表記として「www.example.co.jp」などのドメイン名を用いるのが一般的だが、ネット上でのコンピュータの所在はIPアドレスという数字で指定する必要があり、ドメイン名からIPアドレスに変換しなければアクセスすることができない。

この対応関係の解決をうのがDNSDomain Name Service)というシステムで、「example.co.jp」などの組織ドメインごとに設置されたDNSサーバが当該ドメイン内に存在するドメイン名(個別のコンピュータを指し示すホスト名あるいはFQDN)とIPアドレスの対応関係を管理している。

WebブラウザなどがWebサーバアクセスする場合、インターネットサービスプロバイダISP)などが運用している最寄りの問い合わせ受付用のDNSサーバDNSキャッシュサーバ)へドメイン名の問い合わせを送信する。キャッシュサーバは当該ドメインを管理するDNSサーバ権威DNSサーバ)へ問い合わせを転送し、得られたIPアドレス情報を返答する。

この過程を経てようやくブラウザは接続先サーバの所在情報であるIPアドレスを知ることができ、Webサーバアクセス要求を送信できるようになる。「DNSアドレスが見つかりません」といったエラーが生じる場合、このDNSを利用したIPアドレスの問い合わせがうまくいっておらず、サーバがどこにあるのかわからず接続できない状況であることを意味する。

原因は状況によるため一概には言えないが、例えば、インターネット接続自体が不通になっている(ケーブルが抜けている、中継機器が停止している等)場合や、問い合わせ用のDNSキャッシュサーバアドレス情報が未設定(手動設定なのに未入力、自動設定なのにサーバが応答しない等)場合、キャッシュサーバ権威DNSサーバが応答不能になっている場合などが考えられる。

(2022.3.28更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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