読み方 : イーディーエヌエスゼロ
EDNS0【Extension Mechanisms for DNS】
概要

DNSでは、クライアントからサーバへの問い合わせやサーバ同士のデータのやり取りのためにメッセージ形式が定められている。初期の形式はRFC 1035として1980年代に策定されたもので、当時のネットワーク環境を前提としていたため、UDPで送受信できるメッセージの最大長が512バイトに制限されるなど、後年の要求に応えられなくなっていた。
この制約を解消するために導入されたのがEDNS0である。DNSメッセージに「OPT」という疑似リソースレコードを追加し、従来のヘッダ構造を変更せずに拡張情報を運べるようにしている。これにより、UDPペイロードのサイズを65,535バイトまで拡張できるようになったほか、応答コード(RCODE)のビット数やフラグ、ラベルの領域も拡張され、将来の機能追加に対応しやすくなった。
DNSSECのように暗号鍵や署名データを含むリソースレコードを送受信する規格では、応答サイズが大きくなるためEDNS0の利用が前提となる。SPFやDKIM、DMARCといった電子メール認証関連の規格でも応答サイズが増えることがあり、EDNS0への対応によって安定した問い合わせが可能になる。IPv6環境でDNSを利用する際にもEDNS0対応が必須とされている。
EDNS0の仕様は1999年にRFC 2671として標準化され、2013年にRFC 6891として更新された。現在では主要なDNSサーバソフトウェアや利用者側のDNSクライアントの多くがEDNS0に標準対応しており、インターネット上のDNS通信を支える基盤技術の一つとなっている。通信経路の途中でパケットが分割されることを避けるため、利用するネットワーク環境に応じてUDPペイロードサイズを適切に調整する運用も一般化している。
(2026.6.22更新)
関連用語
関連リンク (外部サイト)
- RFC 2671 - Extension Mechanisms for DNS (EDNS0) - IETFによる規格書(英語)
- RFC 6891 - Extension Mechanisms for DNS (EDNS(0)) - IETFによる規格書(改訂版/英語)