禁則処理 【禁則文字】

概要

禁則処理(禁則文字)とは、文章を紙面に割り付ける際に、禁止されている配置(行頭に「。」など)を避けるよう文字の位置などを調整すること。禁則処理のルールは言語によって異なるが、細かいルールは出版社などによっても違っている場合がある。

日本語では主な禁則処理として、行頭に来てはけない文字や記号の処理(行頭禁則)、行末に来てはけない文字や記号の処理(行末禁則)、をまたいで分割してはいけない表記の処理(分離禁則)がある。禁則処理によって行末をわずかにはみ出して表示されたり、次行に送って減った字数の分だけ字間を変更するといった調整がわれることがある。

主な行頭禁則文字には、疑問符(?)や感嘆符(!)、句読点(、。.,など)や閉じ括弧(終わり括弧)など終わりを表す区切り文字(」』】など)、「っ」のような小さいかな文字、ハイフン長音記号などがある。行末禁則となるのは開き括弧(始め括弧)のように始まりを表す区切り文字(「『【など)である。

分離禁則となるのは欧米の言語の単語や、三点リーダー(…)や長音記号(ー)、分数表記や組数字、長い桁数の数字(16,777,216)、熟語など複数の文字にまたがるルビなどである。

ワープロソフトDTPソフトなどには禁則処理を扱う機能があらかじめ内蔵されていることが多く、利用者がどのルールを適用するか選択できるようになっていることもある。欧米製のソフトウェア(の日本語版)の中には日本語特有の禁則処理が扱えない場合もある。

(2018.9.9更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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