Microsoft Excel 【マイクロソフト・エクセル】
概要
Microsoft Excel(マイクロソフト・エクセル)とは、米マイクロソフト(Microsoft)社の表計算ソフト。最も普及している表計算ソフトの一つで、同社のオフィスソフト「Microsoft Office」の最も重要な構成要素の一つでもある。同社のWindowsシリーズや米アップル(Apple)社のmacOSなどで利用できる。縦横に並んだマス目(セル)の広がる表を用い、各セルにデータや数式、関数などを入力・設定していくと、自動的に計算や処理を実行し、所定の位置に計算結果を代入してくれる。この表を「ワークシート」(work sheet)と呼び、一つのファイル(「ブック」と呼ばれる)に複数のワークシートを作成し、切り替えて編集することができる。
セルに書き入れる計算ルールには、別のセルの値や数値を組み合わせた四則演算の数式や、特定範囲の合計や平均を算出するといった単純なものから、数学的な関数や統計関数、財務関数などが利用できる。数値を扱う関数以外にも、日付や時刻を扱う関数や論理式を扱う関数、文字列操作関数、特定の条件を満たす値を数え上げる関数など、様々な種類がある。
データの表現
表の一部に矩形の領域を設けて内部にグラフを描画する機能があり、特定の範囲のセルを対象にして折れ線グラフや棒グラフ、円グラフ、散布図、これらを立体的に描画した3Dグラフなどを描くことができる。セルの内容を変更すると即座にグラフに反映される。
行や列の先頭のセルを項目名として扱ったり、隣接する複数のセルを連結して一つのセルとして扱ったり、表やセルに枠線や背景色、書式、表示形式などを設定して見栄えを整える機能もあり、そのまま印刷して資料や帳票などとして用いることができる。表中の任意の範囲を選択して印刷範囲に設定し、用紙に収まるように自動的に拡大・縮小して印刷してくれる機能もある。
マクロ・VBA
利用者の操作手順を記録して再生する「マクロ」(macro)機能があり、定型的な作業や繰り返し作業などを自動化することができる。また、「VBA」(Visual Basic for Applications)と呼ばれる簡易なプログラミング言語の開発・実行環境を備えており、複雑なデータ処理などを自動化するプログラムを利用者自身が記述してワークシートに適用することができる。
VBAはワークシート内の操作だけでなく、外部のファイルを読み込んだりインターネット上のデータにアクセスしてワークシートに反映させるといった処理を記述することもできる。マクロやVBAスクリプトはワークシートと共にファイルに保存することができ、別のコンピュータでファイルを開いて同じように実行することができる。
Officeソフトとの連携
文書編集ソフトの「Microsoft Word」やプレゼンテーションソフトの「Microsoft PowerPoint」など、Microsoft Officeに含まれる他のソフトウェアとの連携機能が充実しており、他のソフトウェアで作成したデータを埋め込んだり、Excelで作成したデータを他のソフトウェアで利用したりといった機能が簡便な操作で利用できる。