IFS関数 【IFS function】
概要
IFS関数(IFS function)とは、米マイクロソフト(Microsoft)社の表計算ソフトMicrosoft Excelのワークシートのセルに書き込むことができる関数の一つで、複数の条件式を評価してそれぞれの場合の値を設定することができるもの。書式は「IFS(条件式1,値1,条件式2,値2,…)」で、先頭から条件式を評価していき、満たされる条件(条件式の結果がTRUEになる)が発見されると処理を打ち切って対応する値を返す。その場合、後続の条件は評価されず無視される。
条件式と値のセットは最大で127個まで記述することができる。IF関数のように条件式が偽の場合の値を直接指定することはできないが、末尾に「TRUE,値」というペアを記述しておくと、(この条件式は必ずTRUEに評価されるため)手前のすべての条件式が偽だった時に返す値を指定することができる(プログラミングにおけるif文のelse句に相当)。
例えば、セルB2に0から100の整数値が記録されている場合に、「IFS(B2>=90,"優",B2>=70,"良",B2>=50,"可",TRUE,"不可")」を評価すると、B2の値が90以上なら「優」、70以上なら「良」、50以上なら「可」、それ以外の場合、すなわち50未満なら「不可」となる。
Excel 2019から新たに登場した関数で、それまでも「IF(条件1,値1,IF(条件2,値2,IF(…)))」のようにIF関数を入れ子(ネスト)にすることで近い記述を行うことはできたが、よりすっきりとした見やすい記法で書き下すことができるようになった。
(2022.2.7更新)